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ごあいさつ(2021年度 代表メッセージ)

令和3年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響により、世界規模で厳しい社会情勢となりました。
今もその状況は続いており、日本国内でも感染拡大がますます広がっています。

現在、業種を問わず、ほとんどの事業者が大きなダメージを負いながらも日々懸命に頑張っている、というのが実状ではないでしょうか。もちろん、当事務所もです。

商標の専門家としての立場からは、たとえこのような厳しい社会情勢下であっても、
事業をおこなう以上、商標登録は必須と言えるほど大切
と、声を大にして言いたいところではあります。

しかし、多くの事業者が、「それどころではない」、「そんなことにかける予算はない」、「余裕ができたら、後で考える」という状況であるというのも、痛いほどわかります。

事業をいつまで継続できるかという、深刻な不安を抱く事業者も少なくない中で、多くの事業者がこのように考えるのはごく自然なことだと思います。

ですから、「それでも、商標登録をオススメします!」とは、とても強くは言えません。

ただ、感染予防にマスクが有用であるように、事業における商標トラブルの予防には商標登録が非常に有用であるという点は、ぜひとも心に留めおいていただければと思います。
商標登録をせずに事業を行なうのは、マスクをせずに屋外を出歩くのと似ています。
それを長く続ければ続けるほど、リスクも高まってしまうのです。

コロナ感染対策でのマスク着用に関して、「それどころではない」、「そんなことにかける予算はない」、「余裕ができたら、後で考える」と言う人はまずいないと思います。
商標登録も、事業を営む上での優先順位と言う意味では、同様に決して低くはありません

コロナ禍においては、望むと望まざるとにかかわらず、これまでとは異なる事業を始めた事業者も少なくないことでしょう。また、ピンチをチャンスととらえ、新しいビジネスにチャレンジする事業者も少なくないはずです。
このような方々が、長い目で事業の成功を考えるなら、やはり商標登録は大切でしょう。

商標登録は義務ではなく、事業者の任意によるものです。
そのためか、その役割や重要性が、いま一つ社会に正しく認識されていないように思います。

「コロナを甘く見ないでください」とは、先般話題になった言葉ですが、
同様に、「商標を甘く見ないでください」とも、当職から最後に申し上げておきます。

なお、コロナ禍の下では、小規模運営の当事務所におきましても、業務への影響が少なからず出ております。昨年は、弁理士の執務状況などの諸事情によって、ご依頼をお受けすることができかねるケースも少なくなく、大変心苦しい思いをいたしました。

コロナ禍はしばらく続くものと思われ、本年も皆様にはご迷惑をおかけすることもあるかとは存じますが、正式にお受けしたご依頼につきましては、可能なかぎり平時と変わらぬクオリティとスピードをもって、ご対応させていただく所存です。
何卒ご理解・ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。

本年も、どうぞよろしくお願い申し上げます。

令和3年1月7日
代表弁理士 永露 祥生

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