| サイトマップ | | プライバシーポリシー |

お問い合わせはこちら

ごあいさつ(2018年度 代表メッセージ)

開業時のごあいさつ   2017年度ごあいさつ

平成30年の新春を迎え、謹んで新年のご挨拶を申し上げます。

昨年は、私の馴染みのあるお店や事業者が、突然なくなったり、規模縮小して移転したりといったことが多い年でした。いずれも長年続いていたものでしたので、非常に驚きました。

現在、世の中的には「景気は回復してきている」と言われていますが、このように周囲を見渡す限りでは、景気回復をまったく実感できないどころか、ますます厳しくなっているのではないかという印象すらあります。

さらに、昨年は「人工知能(AI)」が、特に話題になった年でもありました。
「AIの発達で、職を失う人たちが多く予想される」といったようなこともメディアで度々特集され、不安を感じている方も少なくないと思います。あるメディアでは、「弁理士業務の92.1%がAIで代替可能」とも言われており、我々も決して他人事ではない状況です。

このような不穏な空気の中、2018年はスタートしました。

某国同士の国交も依然として殺伐としており、行く末が懸念されています。
人々は新しい年に期待しつつも、実際には「不安と心配だらけ」ではないでしょうか。

「できるだけ費用をかけたくない」
 「できるだけ簡素で安く済ませたい」
 「できるだけ効率良く早く済ませたい」

このような要望は、個人や企業を問わず、ますます強くなっているようです。
むしろ、日常的に当たり前のニーズになりつつあるとも言えます。

こういった要望を受けてのことか、商標業務も、たとえばインターネット上では、「安く」「簡単に」商標登録ができるサービスをうたう弁理士や特許事務所も少なくありません。

しかし、商標登録は、本来的にはこれに適しておりません。
これは、私の経験上、断言できることです。

商標登録については、依頼人の事情や状況、業務内容、やりたいことや困っていること等をヒアリングした上で、登録によって得られるベネフィットを最大化すべく、戦略的に検討した申請書(願書)を作成することこそが、我々「商標のプロ」である弁理士の役目です。
つまり、商標登録も、「オーダーメイド型」のサービスであると、私は考えております。

これを「安く」「簡単に」することは、一見「依頼人のため」のように見えます。
ですが、実際には、弁理士が自らの価値を捨てているようなものです。
そして、そのようなサービスは「コモディティ」にすぎませんから、いざという時にその商標登録が本当に依頼人の役に立つと言えるのか、個人的に心配でなりません。
「安く」「簡単に」が、真の意味で「依頼人のため」と言えるのか、私には疑問です。

商標登録は、登録できれば良いというものではありません。
実効性のある登録ができてこそ、初めて役に立つものなのです。

このような時代、情勢だからこそ、より人間味のある「アナログ的な」サービスが本当は求められているのではないかと感じております。

当事務所では、このような観点から、本年は「依頼人との対話」をより重視する所存です。
可能な限り、依頼人の皆様にお会いしたいと考えております。
ぜひ、リアルな声や真のニーズをお聞かせください。

平成30年1月5日
代表弁理士 永露 祥生