Q6:キャッチフレーズやスローガンに著作権はあるの?
ANSWER
一般的には、これらは平凡かつありふれた表現となるため、思想・感情を創作的に表現したものでない(著作物ではない)として、著作権は認められないことが多いでしょう。
最近の裁判例では、
「音楽を聞くように英語を聞き流すだけ 英語がどんどん好きになる」、
「ある日突然、英語が口から飛び出した!」
といったキャッチフレーズについて、著作物性が認められなかったものがあります。
あまりに短い文章表現に著作権を認めてしまうと、「言葉の独占」につながり、世の中で他の人が使えなくなってしまいますので、そのような配慮もあるかと思います。
一方で、過去の裁判例においては、「ボク安心 ママの膝よりチャイルドシート」というスローガンについて、著作物性が認められたものもあります。キャッチフレーズやスローガンに、まったく著作権が認められないというわけではありません。
しかし、著作物性が認められるボーダーラインが不明確なのは、商標登録にて識別力が問題となる場合と同じと言えます。仮にキャッチフレーズやスローガンに著作権が認められた場合でも、その性質上、権利の効力範囲は狭いものとなることが予測されます。