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おもちゃ・ゲームのための商標登録

玩具のイメージ

人形・ぬいぐるみ・フィギュア、プラモデル、カードゲーム、テレビゲーム、卓上ゲーム、ままごとセット、電子玩具、知育玩具、ジグソーパズルなど。
おもちゃ・ゲームに関する商品は様々であり、子どもたちの豊かな成長と創造力の育成に貢献しています。最近では、大人を対象とした商品も見かけるようになりました。

このような、おもちゃ・ゲームに関する商品には、商品名や製造元を示すロゴマークなど、商品の識別標識となる「商標」が使われており、大切な役割を果たしています。
商標を保護することは、事業者自身だけでなく、商品の需要者となる子どもたちを守るという意味でも、非常に重要となります。

そして、商標を適切に保護するために役立つのが、「商標登録」です。
ご参考:「商標登録をしないとどうなるのか

本ページでは、おもちゃ・ゲームに関する商品についての商標登録の重要性や、その特徴などをご紹介いたします。特に、これまで商標についてあまり意識してこなかった玩具分野の事業者様が、商標登録をご検討されるきっかけとなりましたら幸いです。

なお、ゲームソフトやアプリ等のゲームについては「ゲーム会社のための商標登録」をご参照ください。


1.おもちゃ・ゲームの商標登録が重要な理由

おもちゃ・ゲームの商品に表示する商品名やそのロゴ製造元・販売元の名称やロゴマークなどは、「商標」になり得ます。そして、このような商標は、特許庁に申請して所定の審査をパスすることで、「商標登録」を受けることができます。

この商標登録によって、「商標権」という強力な権利が生じます。

商標権があれば、権利の範囲内で、その商標を使うことを独占することができます。
他人が無断で使っている場合には、使用の差止めや損害賠償を求めることも可能です

おもちゃ・ゲームの商標登録は、その商標の使用を独占できることで、ライバル会社の商品との差別化を図ることに役立ちます。また、このような分野の商品については、模倣品対策としての商標登録の意義も大きいと言えるでしょう。

おもちゃ・ゲームに関する商品は、いわゆるニセモノやパチモノが昔から出回りやすい傾向があります。特に、近隣のアジア諸国では多く見受けられます。日本国内でも、少し前には、景品としてニセモノのキャラクター人形を使っていたゲームセンターが摘発されたという事件もあり、記憶に新しいところです。

おもちゃやゲームの主な需要者は、一般的に判断能力が未熟な子どもたちです。
大人が子どもに買い与える場合でも、十分な商品知識を持っているとは限りません。
ですから、このような商品を本物と間違える可能性は決して低くはありません。
悪質な業者は、その点を狙っているのでしょう。

おもちゃ・ゲームに関する商品を世の中に届ける事業者の皆様は、このような悪質な業者から、子どもたちの夢を守る義務があると言えるでしょう。
その手段の一つとして、商標登録によって生じる商標権を活用することは有効です。
また、場合によっては、商標権だけではなく、意匠権や著作権などの他の知的財産権も活用することで、その保護をより強固にすることができます。

なお、商標登録は「早い者勝ち」の制度であることに注意が必要です。
登録は、商標を使い始めた順ではなく、特許庁に申請した順に認められるルールです。
よって、他人が先にあなたと同じ商標や似ている商標を商標登録してしまうと、あなたは登録を受けることができなくなってしまいます。
それどころか、それ以降に商標を使い続ければ、商標権の侵害となってしまいます。

ですから、商標登録は、1日でも早く申請を完了することが大切となります。

特許庁の審査が完了するまでには通常、約7~9ヶ月程度かかっています。
意外と時間がかかりますので、この点からも「1日でも早い」申請が大切です。


2.キャラクターとの関連性が強い分野

玩具のイラスト1

おもちゃ・ゲームに関する商品は、子どもたちが主なターゲット層となるためか、キャラクターとの親和性が高いという特徴があります。
漫画・アニメ・テレビゲームの登場キャラクターや、企業のオリジナルキャラクター、ご当地キャラクターなど、その「出身地」は様々ですが、これらが関連する場面は多いと言えるでしょう。近年はコラボ商品も多く見られます。

これらの多くは、いわゆるキャラクターイラストとして商品に使われるものです。
また、人形・フィギュアやプラモデルなどでは、そのキャラクター自体(全身の形態)が商品となることも少なくありません。
このような特徴があることからも、おもちゃ・ゲームについては、商品名やロゴマークだけでなく、キャラクターもしっかり保護することが重要となるでしょう。

キャラクターイラストの場合、主な保護手段としては、著作権が考えられます。
その一方で、企業キャラクターやご当地キャラクターのように、イラストによるデザインという枠組みを超えて、それが「商標」としても機能するものであれば、図形の商標として商標登録を受けることも有効な保護手段となり得ます。

商標登録が、キャラクターの保護にも役立つ場合があるという点を、ぜひ頭に入れておいてください。詳しくは、「キャラクターの商標登録と保護のポイント」でも解説しておりますので、よろしければご参照ください。


3.おもちゃ・ゲームに関する商品の分類と区分

玩具のイラスト2

商標登録の申請をするには、申請書となる「願書」を特許庁に提出します。

願書には、登録を受けたい商標、商標を使用する商品やサービス等を記載します。
ここに記載した内容により、商標権の範囲が決まりますので、慎重な検討が必要です。
なお、記載する商品やサービスは、実務上、種類や用途などによって45のグループ(区分)に分類されています。たとえば、化粧品は第3類、薬剤は第5類、被服は第25類・・・といった具合に分けられています。

おもちゃ・ゲームに関する商品は、主に「第28類」に分類されています。
したがって、おもちゃ・ゲームについて商標登録を受けたい場合には、この第28類を主に指定し、そこに分類される具体的な商品を記載して申請することになります。

ただし、いわゆる「ゲーム機本体」は第28類に分類されますが、これらに使用する「ゲームソフト(ゲームプログラム)」は第9類に分類されますので注意が必要です。なお、オンラインゲームの提供サービスは第41類となります。

また、玩具店で販売されていても、「スマートフォンケース」は第9類、「キーホルダー」は第14類に分類されています。

このように、メインは第28類となりますが、商品によっては他の区分に分類されているものもあるため、注意が必要です。上記はあくまで一例にすぎませんので、商標登録に馴染みがなければ、まずは弁理士などの専門家に相談するのが得策でしょう。

おもちゃと、元となったリアルの商品との区分の違いにも留意したいところです。
たとえば、「おもちゃのギター」は第28類であるのに対して、楽器の「ギター」は第15類。「おもちゃのカメラ」は第28類であるのに対して、本物の「カメラ」は第9類。「おもちゃの貯金箱」は第28類であるのに対して、「貯金箱」は第21類といった具合です。「ギター」や「カメラ」であれば、おもちゃとの違いがわかりやすいですが、「おもちゃの貯金箱」と「貯金箱」の違いはどこにあるのか、微妙と言えます。

最近では、玩具類のクオリティも格段に上がっており、電子機器を内蔵したものや、通信機能を有しているものも存在します。玩具類と電子機械の境界がなくなりつつあるといっても、過言ではないでしょう。
このような商品について万全の保護をするために、どのような範囲で商標登録を受ければいいのか、慎重かつ戦略的に考えることが重要となります。


当事務所がお手伝いできること

紫苑商標特許事務所では、商標登録のご依頼を承っております。
皆様に代わって、弁理士が申請準備から登録までの手続をお進めいたします。
おもちゃ・ゲーム分野の業界でがんばる事業者様からのご依頼を歓迎いたします。
Eメールがご利用できる環境があれば、全国対応も可能です。

当事務所は、日本でもめずらしい商標専門の特許事務所です。
当事務所へのご依頼・ご相談などはすべて、商標実務歴15年以上の代表弁理士が丁寧に担当させていただきます。

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