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類似商品・役務審査基準(国際分類第11-2021版対応)の公表

<新着ニュース> 2020年12月4日

毎年、年末の恒例行事となっておりますが、「類似商品・役務審査基準(国際分類第11-2021版対応)」が、今年も特許庁のホームページに公表されました。

この「国際分類第11-2021版」は、令和3年1月1日以降の出願に適用されます。

今回の変更点は、「追加」や「表示変更」がほとんどを占めているようです。
ただ、実務上は、特に大きく影響する変更点などはなさそうです。
主に「表示変更」について、しっかり確認しておけば十分でしょう。

本年も、当職の方で「変更点一覧」を確認いたしましたので、本ページにて情報を取りまとめたいと思います。商標実務家の皆さまのご参考になれば幸いです。

なお、下記情報は、変更点一覧にある一部を抜粋したものです。
「日本語」のものについて、留意の優先度が高いと思われるものをピックアップしておりますが、細かな変更点は他にもありますので、詳細は上記特許庁のサイトより、各自にてご確認をお願いいたします。

また、今後、更なる変更や修正・訂正が入る可能性もあります。
情報のご利用に当たっては、適宜特許庁のホームページもご確認ください。


1.新規追加

「国際分類第11-2021版」では、以下の商品・役務等が正式に追加されています。


・第1類「植物の生物刺激剤(バイオスティミュラント)」(01B02)
・第3類「身体用グリッター」(04C01)
・第3類「二重まぶた形成用テープ」(04C01)
・第5類「ペットのトイレ用防臭剤」(01B01)
・第6類「金属製園芸用冷床」(07A01)
・第6類「金属製園芸用枠」(07A01)
・第7類「電気式チーズスライサー」(09A08 09E28 11A06)
・第7類「電気式野菜用皮むき機」(09E28 11A06)
・第10類「医療用酸素濃縮器」(10D01)
・第10類「脱毛症治療用ヘルメット型レーザー治療装置」(10D01)
・第11類「除湿機」(09E11 11A06)
・第12類「水陸両用車」(12A05)
・第12類「オフロード車」(12A05 12A06)
・第16類「書籍用保護カバー」(25B01)
・第16類「ぬり絵本」(26A01)
・第18類「乳幼児運搬用バックパック」(17A04 21C01)
・第19類「園芸用冷床(金属製のものを除く。)」(07A03 07C01)
・第19類「園芸用枠(金属製のものを除く。)」(07A03 07C01)
・第20類「家具用引き出し」(20A01)
・第20類「荷物用ロッカー」(20A01)
・第21類「手袋状あかすり」(21F01)
・第25類「フットボール靴用スタッド」(24C01)
・第25類「ゲートル・靴用スパッツ・登山用スパッツ」(17A04 24C01)
・第28類「サーフボード専用バッグ」(24C04)
・第28類「フィジェットトイ」(24A01)
・第30類「ミルク入りの茶飲料」(29A01)
・第44類「栄養に関する助言」(42V03)
・第44類「外科手術用ロボットの貸与」(42X09)

多数の商品・役務が追加されていることで、願書の記載がよりユーザーフレンドリーになると言えるでしょう。第44類の「栄養に関する助言」は、医療業界では願書記載の頻度が高くなりそうです。


2.表示変更

「国際分類第11-2021版」では、以下の商品・役務等の表示変更がされています。
※注:以下は、変更点の一部となります。


<第8類>
・「野菜用シュレッダー」 → 「手動式野菜用シュレッダー」
・「野菜用スライサー」 → 「手動式野菜用スライサー」
・「手持式野菜の皮むき器」 → 「手動式野菜用皮むき器」

<第9類>
・「点灯用電池」 → 「点火用バッテリー」

<第10類>
・「支持包帯」 → 「整形外科用関節用包帯」
・「関節用包帯(整形外科用のもの)」 → 「整形外科用関節用包帯」

<第12類>
・「ハンドカー」 → 「ハンドカー(鉄道車両)」

<第16類>
・「指サック」 → 「事務用指サック」

<第17類>
・「半加工合成樹脂」 → 「半加工人造樹脂」

<第18類>
・「幼児用背負い袋」 → 「袋型乳幼児用スリング」

<第21類>
・「フルーツカップ」 → 「フルーツボウル」

<第28類>
・「遊戯用風船」 → 「パーティー用風船」
・「盤ゲーム」 → 「卓上用ゲーム」
・「狩猟ゲーム用鳴きおとり」 → 「狩猟用おとり(ゲームコール)」
・「スキー及びサーフボード専用バッグ」 → 「スキー専用バッグ」

※「スキー及びサーフボード専用バッグ」(24C01 24C04)は、
「スキー専用バッグ」(24C01)と「サーフボード専用バッグ」(24C04)に分離


<第42類>
・「ウェブサイトの作成と保守(他人のためのもの)」
→「他人のためのウェブサイトの作成及び保守」

第17類「半加工合成樹脂」や、第42類「ウェブサイトの作成と保守(他人のためのもの)」は比較的よく見かけますので、今後の願書の記載では注意が必要と言えるでしょう。


3.類似群の変更

「国際分類第11-2021版」では、以下の商品の類似群が変更されています。


・第14類「宝飾品用化粧箱」
 20A01 → 21A02 21B01 21D01

・第21類「磁器製装飾品」
 21A02 21A03 21B01 22A02 26C01
 → 20C01 20C50 20D50 21A02 21A03 21B01 22A02 26C01

類似群の変更は、実務上の影響が大きいのが一般的ではありますが、これらは願書に記載する機会もあまりないと思われますので、さほど気にしなくてよいでしょう。


4.削除

「国際分類第11-2021版」では、以下の商品等の削除がなされました。


・第2類「塗装用タールフェルト」
・第6類「荷役用金属製吊り手」
・第6類「貯蔵用金属製箱」
・第19類「温室用枠(金属製のものを除く。)」
・第25類「スパッツ」
・第28類「スケート靴」

こちらも、実務への実質的な影響は大きくはないと思われます。


5.最新の商品・役務名情報

最近、特許庁のウェブサイトにおいて、「最新の商品・役務名情報」が公表されましたので、併せてご紹介いたします。

今回は、コロナ禍において指定される頻度が高くなった指定商品の一例を紹介したものと思われます。事業者によっては、有益な情報となるでしょう。
 詳細はこちらからご確認いただけます。


まとめ

今回の変更点は、全体的に見れば、実務に大きく影響を与えるものはほとんどないと思われます。ただし、業界や取扱分野によっては留意が必要となる点もありますので、しっかり確認をしておきましょう。