商品・サービス国際分類表〔第10-2016版〕
(2015年12月14日)
<新着ニュース> by 永露祥生
特許庁のホームページにて、
「商品・サービス国際分類表〔第10-2016版〕アルファベット順一覧表 日本語訳 類似群コード付き」
が公表されました。
商標実務家にとっては、もはや年末恒例のイベントとなっておりますが、
簡単に言いますと、多くの国で採用されている「ニース国際分類」において、
商品・サービスの記載方法や所属する区分(クラス)が毎年見直されており、
今回はこの来年度版(2016年版)が、変更点等と併せて公表されたということですね。
主な「追加点」としては、以下の商品やサービスが挙げられております。
(日本提案の例)
・第1類「tea extracts for use in the manufacture of cosmetics」(化粧品製造用茶エキス)01A01
・第2類「oil paints for use in art」(油絵の具)25B01
・第9類「covers for smartphones」(スマートフォン用のカバー)11B01 11C01
・第18類「randsels [Japanese school satchels]」(ランドセル)21C01
・第29類「yakitori」(焼き鳥) 32F01
・第30類「ramen [Japanese noodle-based dish]」(調理済みラーメン)32F06
・第35類「administration of frequent flyer programs」(マイレージプログラムの管理)35A01 35A02 35B01
(日本以外の提案の例)
・第9類「reflective safety vests」(反射安全ベスト)09G05 17A06
・第9類「selfie sticks [hand-held monopods]」(自撮り棒(手持ち用一脚))11B01 11C01
・第9類「smartglasses」(眼鏡型携帯情報端末)11B01 11C01
・第12類「civilian drones」(民間用ドローン)12A02
・第12類「military drones」(軍事用ドローン)12A02
・第28類「drones [toys]」(ドローン(おもちゃ))24A01
・第29類「bulgogi [Korean beef dish]」(プルコギ(牛肉からなる韓国料理))32F01 32F06
・第30類「jiaozi [stuffed dumplings]」(チャオズ(ぎょうざ))32F06
なお、第9類「smartwatches」([スマートウォッチ])については、
『我が国の登録商標と類似するおそれがあり、指定商品の表示として適切ではないため、
「腕時計型携帯情報端末/personal digital assistants in the shape of a watch」(11B01 11C01)
として採用します。』とのことでした。
上記「日本提案の例」にある商品やサービスについては、
現行の審査実務においても既に認められているものがほとんどだと思います。
ただ、これらが認められたことで、今後「ニース分類」を採用している外国への出願や
マドプロ出願の審査において、「商品・サービスの記載が不明確である」と言われた場合に、
説明・反論しやすくなるものと思われます。
また、上記「日本以外の提案の例」にある商品・サービスついては、
太字にしたものが要注目ではないかと思います。
「ドローン」など、ニュースでよく話題になるような、最新のトレンド商品が多く含まれていますね。
これらが日本の「類似商品・役務審査基準 第10-2016版」でどのように反映されるかは現時点では不明ですが、
特に「眼鏡型携帯情報端末」や「腕時計型携帯情報端末」等の記載が簡単に認められるようになれば、
国内・国外を問わず、ずいぶんと便利になる出願人も少なくはないのではないかと思います。
なお、あらためて言うまでもありませんが、
「商品・サービス国際分類〔第10-2016版〕」は、平成28年1月1日以降の商標登録出願に適用されます。